ベビーオイルさんの日記を読んで、何度もの引越しを経て捨てられない本の中でも、どれがいちばん手放し難いか、ということを考える。すると、本単位ではなくて、どうやら作家単位なのだなあ、と思い当たる。だから引っ越しても引っ越しても、ある程度以上はぜったいに本が減らないのだ(苦笑)

まず、澁澤龍彦の全集が2種類。これは捨てられない。全集以外にも稀覯本一歩手前のぼろぼろのものとか、美術に関する見応えのある大型本、装丁が美しくて捨てられない何冊ものシブタツ本。彼もシブタツ好きなので、いったん文庫を思い切って処分した過去があったのに、彼の分でまた元通り、というかたぶん往時より増えてる。

それからいとうせいこうの子どもに関する小説と物語。『アタとキイロとミロリロリ』と幼稚園児の連作集は、ハードカヴァーと文庫両方を持っている。子どもが主人公ではないほかの小説、『ワールズ・エンド・ガーデン』『解体屋外伝』は、古本市場で入手してあり、これから読む予定。とくに解体屋のほうは浅田寅ヲの作画で3巻まで出ているマンガ版のほうもどきどきするおもしろさで、これがほんとうに1993年に書かれたSFを原作にしている作品か?!と目を剥く傑作なのだ。

あとはマンガ。これも作家単位で、松苗あけみ、よしながふみ、鈴木志保、水上硯が捨てられない。鈴木志保は現在の絵はなんだか変わってしまって好みではないので、復刊された『船を建てる』だけなんだけど。これは復刊版じゃなくて、むかしの版で入手したいけど、きっとまんだらけとかで凄い値段になってるんだろうなあ。水上硯は1冊だけコミックスを出して消えてしまった女子高生漫画家。コミックスに入らなかったけど強烈におぼえている作品があって、どうにかまた読みたいなあと思う。

コメント

ベビーオイル
2009年11月28日10:49

穂波さんの世界をふわりふわりと飛べました。
ありがとうございます。

捨てられない本。
私も同様に沢山あります。愛着を通り越しもう自分の一部部になっていませんか?

穂波
2009年11月28日22:20

こちらこそ振り返りの機会をありがとうございます。
そしてたしかに、澁澤龍彦は私の言葉遣いの基礎を、いとうせいこうはものの見方の基礎を形作るかなり重要な一部になっていますね。

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