ねこのこと
2009年6月17日最初に見たのは彼のうちにみんなで遊びに行ったときだったか。まだ数ヶ月で小さくて、というか細くて、しかしすでに美人ではあった。妙な気品があって、猫にはめずらしく、真正面から人の目を見てくる猫だった。
人好きというか、もてなし好きの猫だったので、遊びに行くといっしょに遊んでくれた。というか、まだ小さくて遊びたい盛りだったというのが正しい。とても痩せているせいで軽くて、紐などでじゃらすと、軽く1.5メートルは跳ね上がる。そんなだからフローリングの床で全力疾走すると、止まりきれずにいることもあった。
そのうち一緒に暮らすことになると、まず最初はライバルと見なされたのか、彼をはさんで彼女と私とで座っていると、軽く威嚇されたりしたが、それも最初のうちだけ。あるとき、特に急ぎでもない用事をだらだらPCに向かってしていたら、遊べ構えと何度もキーボードを踏むのも構わずディスプレイの前を横切る。真正面に来て何度もキスをしてくる。無視していたら、いきなりビンタされた! ちょっと、衝撃だった。爪はきちんと引っ込めてあって、だから軽く痛かっただけなのだが、ビンタしたあとの彼女の「だって、遊んでくれないから…」とでもいうようなすまなそうな顔に、しばし呆然としたことを覚えている。
そんな彼女と私の仲が決定的になったのは、不妊手術に連れて行ってからだと思う。退院してきた彼女は、それまでは私とではなく、彼と寄り添って寝ていたのだが、「オトコなんて信用できないわ」とばかりに、その晩、はじめて私の横で寝たのだった。
人好きというか、もてなし好きの猫だったので、遊びに行くといっしょに遊んでくれた。というか、まだ小さくて遊びたい盛りだったというのが正しい。とても痩せているせいで軽くて、紐などでじゃらすと、軽く1.5メートルは跳ね上がる。そんなだからフローリングの床で全力疾走すると、止まりきれずにいることもあった。
そのうち一緒に暮らすことになると、まず最初はライバルと見なされたのか、彼をはさんで彼女と私とで座っていると、軽く威嚇されたりしたが、それも最初のうちだけ。あるとき、特に急ぎでもない用事をだらだらPCに向かってしていたら、遊べ構えと何度もキーボードを踏むのも構わずディスプレイの前を横切る。真正面に来て何度もキスをしてくる。無視していたら、いきなりビンタされた! ちょっと、衝撃だった。爪はきちんと引っ込めてあって、だから軽く痛かっただけなのだが、ビンタしたあとの彼女の「だって、遊んでくれないから…」とでもいうようなすまなそうな顔に、しばし呆然としたことを覚えている。
そんな彼女と私の仲が決定的になったのは、不妊手術に連れて行ってからだと思う。退院してきた彼女は、それまでは私とではなく、彼と寄り添って寝ていたのだが、「オトコなんて信用できないわ」とばかりに、その晩、はじめて私の横で寝たのだった。
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