侵入開始

2006年11月12日
彼は何に関してもとても素直だ。優等生的というべきか。友人たちはそんな彼のことを「彼、かわいいねえ」「ピュアで品がある」と言う。彼はそういう自分への評価にいつも戸惑う。「そう見えるらしいですね。パスタを音立てて食べるし、2ちゃん語で悪態ついてるときもあるんだけど…」。

そんな彼の素直さや若さに、私は嫉妬しているのかもしれない。感じそうなところを甘咬みすれば、たちまちそこも新しい性感帯になってしまう彼。痛いときには「ちょっと痛い…」と言い、緩くすれば「ごめんね」という彼。

そんな彼も、しかし、未経験のアナルへの侵入は、なかなか素直に受け入れることができないでいた。気持ちでは、私に犯されたいと思っているのに、裏腹にそこは軽く(おそらく、緊張で逆に締まっていたのだろう)、ローションをつけているのに、小指の第二関節か、人差し指の第一関節くらいまでしか、入れることができていなかった。

それが、この週末はなぜか、ローションをそれほど使っていないのに、人差し指のほぼ根元まで、入れることができた。彼があんまり呻くので、痛いのかと何度も確認したのだが、快楽のあまりに呻き続けていたらしい。何度も確かめるたびに、私がすぐにでも指を引き抜くとでも思うのか、ふるふると首を左右に振って「気持ちいいです、大丈夫です」と言う。

最初は、入り口から奥まで侵入し、様子を確かめていたのが、中で指を振動させると、壊れた楽器のように、口を開けたまま、「あああああああ」とずっと喘いでいる彼。「おもちゃ使う?」と聞いたら、「して欲しいけど、おなかがごろごろしてきちゃいました」と言うのでやめたときには、枕に直径8センチくらいのよだれのあとができていた。

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