リバ

2006年9月19日
リバ
台風を言い訳にして、こもりっきりで、彼と過ごした週末。夜、丑三つ時まで抱き合って、朝、目覚めてお互いの体に舌と指を這わせる。そんな三日間だった。

ベッドが出られないプールであるかのように、お互いの体に溺れて、しがみつき合って過ごしたせいか、彼も、私が彼を虐めたあとをトレースするようにするうちに、ようやく私を巧く虐められるようになってきた。ある夜、交互に、手首を拘束し、目隠しをし、ローションを塗って遊ぶ。


「ねえ、あなたは今はサディストなの?マゾヒストなの?。」

−変態の、マゾヒストです。

「ふうん、じゃあ、なにをして欲しいか言わなきゃ。」

−ローションを、使って、ください。

「よく言えたね。」


私が彼に使ったのと違う香りのローションを、乳首のきわに垂らして、彼は、また言葉で嬲る。笑いが含まれている声音に、ローションのぬるりとした感触とは別に、ぞくりとする。そして、携帯のシャッター音が響く。


「変態さんのいちばんいやらしいところ、撮ってあげたよ。どう?自分の携帯でこんなところ撮られる気分は?。」

−…ありがとうございます。

「どう、って聞いてるのに。言えないの?おしおきしなきゃね。」


そう言うと、彼は私の体の向きを変え、お尻に手を振り下ろす。痛みが痺れて快感に変わる瞬間ごとに、声が漏れ、内側が濡れてくるのがわかる。


「あーあ、こんなにぬるぬるにしちゃって。お仕置きの意味ないね。」


そう言いながら、張り手の痕がついているであろうお尻に、彼は携帯カメラを向ける。仕事柄、彼はフィルムの入ったカメラも、私のものより高性能な携帯を持っているのに、「あなたが、画像の心配をしないですむように。」、と、私の携帯でしか、こういった写真は撮らない。私が彼の写真を何で撮るかは、まったく関知しないのに。

それから、まだじんわりと痺れているお尻に、彼がローションを塗り始める。その手は、だんだんお尻の間へと入っていき、アナルに到達すると、彼の指が、ゆっくりと中へ入ってくる。第二関節くらいまでしか入っていないと感じるのに、彼は言う。


「いやらしい。もう全部、根元まで入っちゃったよ。」

−うそ。

「うそじゃないよ、写真、撮ってあげるね。」


そうして、指を入れられたまま、濡れたところは剥き出しの私の姿を、彼は撮る。


「ねえ、ふつうはこんなとこ、気持ちよくないんだよ?なにぴくぴくしてるの。」

−ごめんなさい、気持ちよくって。

「淫乱(笑)」


そう言いながら、彼はゆっくり、指を動かす。私は、おなかのなかをかきまわされるようなその感覚と、彼のあの、美しく長い指が、根元まで私のなかに埋まっているところを想像して、ますます濡れてくる。

そして、まだ、私の小指の第二関節までも入りきらない、彼のアナルに、いつか、私の人差し指が、根元まで入ることを思って、興奮する。人差し指が入るようになれば、少しずつ拡張して、ペニスバンドで犯されたい、というのが、彼の今の時点での、究極の希望らしい。

私も、私の下で犯されて喘ぐ、彼の姿を、見てみたい。

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